まよいみち くねくね

還暦過ぎ♂の中年の主張 

東京五輪の総括

 東京オリンピックパラリンピック組織委員会は6月21日、東京都庁で理事会を開き、公式報告書を公表した。それによると、大会経費は招致活動段階の立候補ファイルで示した7340億円からほぼ倍増し、総額1兆4238億円に上ったという。

 ここでは、経費の多寡については、触れない。開催時期をめぐって反対意見が強い中、半ば強行に開催されたことについても触れない。開会式直前の過去の言動によるスタッフの辞任解任が相次いだことも触れない。

 しかしひと言だけ言いたい。あの、開閉会式を観た後の落胆の大きさ。一年前の日記に記したことはこんなだった。

「〝なんとつまらんパフォーマンス。脈絡のないダンスが続く仮装大会〟

入場行進後のアトラクションの、ドローンで作った大会エンブレムや、動く大会ピクトグラム、ジャズのピアノ演奏と歌舞伎のセッション。全体としてのまとまりの無さと、スケールの小ささには悲しくなる。大いに楽しみにしていたのに、失望感は強い。ビートたけしの「金返せ。恥ずかしい。」という酷評が話題になっているようだが、ほぼ全面的に賛同する。安普請、ショボい、脈絡のない仮装ダンス大会、加えて多様性を強調しすぎて、登場人物もやけに外国人が多い。一体どこの国でやってる五輪なの???

・・・8時から閉会式が始まった。開会式と同じく、ボランティアだと思うが、選手を迎えるアシスタントなんちゃらは衣装もジェスチャーもセンスのかけらもみられない。衣装はどこかの中東の国の衣装のようだ。日本選手団の服装も蛍光色のトレーニングウェア。相変わらずセンスがないなあ。悲しくなる。アトラクションは、ステージ上で演者がわけもなくはしゃいでいるだけで、何を訴えたいのかさっぱりわからない。閉会式はもしかしたらすばらしい演出が見られるのでは、との淡い期待も木っ端微塵。」

 一年経っても、あの開閉開式に感じた惨めな思いは変わらない。世界中の人を前に行った、あの最低のプレゼンについて、誰がどう決めて、あの内容になったのか公表してもらいたいものだ。そう、つまりプライドを傷つけられたことへの代償は重い。

 それにしても、終わっちまったものはもうどうでもいいのだろうか。公式報告書の公表について、マスコミの関心の薄さも気になる。