まよいみち くねくね

還暦過ぎ♂の中年の主張 

なんとなく映画

ふと、Amazonプライムで「60歳のラブレター」を観た。2009年の作品なので、今から13年前のもので、当時住友信託がキャンペーンで募集した実話の映画化だとのこと。3組の夫婦あるいはカップルの愛の物語なのだが、設定は、男はいずれも、ずっと60まで仕事一筋の人生だったこと。家庭を顧みず、今になって、自分には仕事以外に何もないことに気付かされ、嘆くのだ。でもこれって、60歳男性のかなりステレオタイプ化された捉え方だと思う。まあ13年も前なので致し方ないけど。例えば、自分のように長年勤めても、そのキャリアすら覚束ない者にとっては、仕事のキャリアが残った人には羨望すら感じる。

もうひとつ。この年齢になると、子どもは独立しているケースが大半だろうが、親の問題に頭を悩まされている人は数多いだろう。この映画には、老齢の親がひとりも出てこない。さまざまな事情を抱え、高齢の親と同居する中高年齢層の恋愛事情について、掘り下げてくれる映画はできないものだろうか。まあ、観ても楽しいものになるのは難しいとは思うけど。

そして最後に、結局行き着くところは、結婚こそが恋愛の集大成で、幸せのゴールだ、という恋愛観。今のご時世では違和感を感じる人も少なくないだろう。